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2016年9月22日木曜日

もう必要ない介護離職

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目次

1.要介護者の家族の現状


2.24時間訪問介護サービス


3.認知度

 3-1.問題点
 

4.24時間訪問介護の予想外の効果


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1.要介護者の家族の現状    



介護の為に仕事をやめる『介護離職』は』年間10万人、

仕事をやめざるを得ない又は転職を迫られている『離職予備軍』は42万人にも上っています。


「通勤時間とデイサービスの時間が合わず、仕事を辞めざるを得なかった」



「深夜でもトイレに起こされ睡眠がたらず、会社で仕事にならない」



「親を一人にしておく事が精神的に大変」


などなど。様々な理由で離職に追い込まれていくのです。


また幼い子供がいるので付きっきりではいられない


という方も・・・

10人いたら10人それぞれ問題を抱えているのです。



2.24時間訪問介護サービス   


   定期巡回・随時対応型訪問介護看護

 

従来の訪問介護ではヘルパーの訪問は一日一回程度でしたが

決まった時間に訪問し、原則三十分という縛りがありました。

このサービスの特徴は、ヘルパーが一日に何度も訪れてケアーを行う点です。

短ければ15分程度のケアーを繰り返します

(利用者の生活のリズムに合わせて、必要な介護がなされる。)


利用者はどういう生活をしたいのか?

どういうことを改善したいのかを相談しながら回数を

決めていくのです。

24時間体制で相談を受付、緊急時には駆けつけるようになっているので安心です。




たとえば、『有料老人ホーム』に入所していた人が

月の負担が大変で退所したとしても

安い施設は入所希望者が多く早々に入所する事は難しいのが現状です。

家族が仕事を辞めて介護するしかない状況になったとしたら・・・

生活が成り立ちません。
 

  介護状況の例 

一日6回の訪問介護の場合

・一度目利用者出勤直後(7時)に訪問

『洗顔・排泄確認・朝食介助・服薬』など約30分間ケアーを行い、帰る。




・二度目の訪問(10時)

水分補給介助

床ずれを防ぐための『体位変換』や排泄チェックをする。(約十五分)


・三度目(正午)

食事の準備と介助

  ***夜十時が最後の訪問***

.十五分と言う短時間の中で、ヘルパーは日常生活全般にわたり  

(トイレ・食事(準備・介助)・服薬など)


的確に介助をしてくれるので、利用者からは『助かる』と言う意見が多く寄せられています。


 介護の負担を担う家族だけでなく、介護される側にとっても施設ではなく住み慣れた家で、家族やペットとともに暮らせることで精神的にも安定し、回復へ向かって努力する事があると言います。


そしてこの15分によって家族の笑顔が増えたという嬉しい報告もあるのです。





 2-3.費用はどのくらいかかるの?   


このサービスのいかかる費用は、利用回数に関係なく定額制になっています。

たとえば自己負担一割の場合は

要介護1・・¥6054
要介護2・・¥10,807
要介護3・・¥10,7943
要介護4・・¥22,697
要介護5・・¥27,450(+1万5千円 自己負担の食費)

***地域や加算によって異なる***




 3.認知度はどのくらい?         


事業所の数が少なく、全国の8割近くの市町村ではこのサービスは実施されていないのです


利用者は全国で2割程度だということです。




認知度が低いのが理由でもあります。

「利用者がいるかどうかわからない」という理由で、事業所を立ち上げる事もためらわれている状況なのです。

有用性があることを何らかの形でを積極的に発信していったらもっと増えていくことでしょう。


 3-1問題点   


利用料が安いため、採算割れで撤退する事業所もあります。


 コストを下げる為に、一人のヘルパーが移動する時間や距離

・滞在する時間を元にもっとも効率敵に回るルートを割り出すことで、

より多くの人を訪問できるようになり、

その結果利用者の数は順調に伸びている事業所もあるようなので希望はあると思います。





 便利な反面不安なこともあります。それは・・・・


・鍵を預けるのが心配

・自宅に他人が入るのに抵抗がある

・施設と違い密室なので虐待が心配

・毎回違う人が来ると問題が起きる。


このような不安にも対処していく必要があります。

 4.24時間訪問介護の予想外の効果    



奈良県で『特別養護老人ホーム』を運営する社会福祉法人では、

四年前から24時間訪問介護を事業の柱に据えたことで、予想外の効果を上げています。


利用者の自立を促すため、介護スタッフを医療の専門家

(理学療法士・介護福祉士・看護師)


医療や介護の専門家まで枠を広げています。

その専門化が訪問し、治療やリハビリの補助などを行っているのです。

理学療法士が訪問する事で、寝たきりになっていた方も

『生活リハビリ』を続けていく事で


自分で何かにつかまって歩けるようになったケースもあるそうです。



 


『生活リハビリ』とは?

日常生活で出来るだけ身体を動かし自立度を高めるリハビリです。

たとえば

・ベッドの脇に、手をつける事の出来る高さの箪笥を置き、

手をつきながらベッド脇の簡易トイレに移動する。

 (オムツに頼らないようにするための工夫である。)


・部屋を移動する時には、手をつけられる丸椅子を利用するなど。



このように自立を促す取り組みによる効果は、介護される方だけでなく、

夜間に排泄介助のための訪問が減少して、職員の負担も減る効果もあげているのです。

また自立できる事で、特別養護老人ホームに入る必要がなくなり、
待機者が減った地域もあるとのことです。



 

 
介護が原因で自ら命を絶ったり、子供が親に手をかけてしまうという悲しい事件をたくさん耳にします。

少しでも負担を軽減させてくれるものがあるのなら、又違った結果になるのではないでしょうか?

様々な不安はあっても、まずは試してみるのもいいのではないでしょうか?









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